感想:岸辺露伴 ルーヴルへ行く
この文章は映画を観た後、記憶に頼って書いた文章です。
また文章の前半にはネタバレはありません。
ドラマ版を観てから行きました。
ドラマ版の簡単なあらすじ
ドラマは全8話、ミステリーとオカルトを足したようなストーリーです。
主人公岸辺露伴の周囲では異様なことが起こる。なんらかの怪異か怪奇現象が引き起こす不思議な事件に巻き込まれ、自らの能力を駆使して立ち向かうハメになる露伴。 そして、明確な原因もわからないまま不思議な事件は幕を閉じる
…というのを繰り返します。これらはエンディングにモヤモヤを残すタイプではなく、「これはこういう怪異の仕業だったのだな」という決着はつくので結構おもしろいです。
映画も大枠は同じです。不思議な事件をどう乗り越えるか?そして原因となるものはなんなのか。それがルーヴル美術館を舞台にして演じられました。
全体的なこと
楽しさでいえばドラマ版とそこまで変わりないかと思います。特別な感じはしませんでした。逆にいえば美しさも追い詰められそうなスリルも今まで通り楽しめます。
ただ、おそらくドラマと映画はセットです。ストーリーの繋がりというよりは考察するなら一緒に観たらより楽しめるかなと思います。
この実写映画は原作となる漫画がありますので、内容は大体想像つくのかもしれません。わざわざ実写とするメリットは「実写映像で見ると漫画とは違った楽しさがある」「俳優好きのファンやドラマにハマったファンを集客できる」などがあります。
私は漫画版を読んでないですが、ドラマからハマって映画を観てみたタイプです。このまま原作漫画も読んでみようと思いました。
ネタバレを含む感想
ドラマとの繋がりを感じた部分
これはふと思ったことですが、ドラマから映画にかけて「0〜10の数字」が出てきます。
- 0:「手首を90度に保つ」
- 1:志士十五(15)の名前
- 2:映画に登場する山村仁(2)左衛門
- 3:ドラマ第3期は全体を通して「3」という数字の美しさを強調していた
- 4:第7話あたりで「4は良くない数字」と強調
- 5:志士十五(15)の名前
- 6:六壁坂
- 7:映画に登場する山村なな(7)せ
- 8:映画に登場する蜘蛛の足の数
- 9:「手首を90度に保つ」
- 10:ドラマ第3期で「辻」を表す「十(10)字」
数字はよく強調されていたものもあるので、何か意識的にやったのかなと感じました。意図は分かりませんが。
映画単体で気になった部分
最初に、カイガラムシから作られる赤色の色素を絵皿に溶かすシーンがありました。
映画全体を通して蜘蛛が出てくるところを見ると、あれは「地獄の血の池」を表現してるのかと思います。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」という作品に出てくる血の池です。
「蜘蛛の糸」は、罪を犯して地獄に堕ちた主人公と、主人公の一部の善行を認めて救いの糸を垂らしたお釈迦様が出てきます。 「血の池からこの蜘蛛の糸を伝い、地獄から這い出すことができる」というチャンスを与えられ、それを独り占めしようとした主人公は 結局重みに耐えかねた蜘蛛の糸によって再び地獄の血の池に落ちてしまうのですが。
映画では、犯した罪と後悔がテーマになっていました。
そして、作中に出てきた画集のタイトルがCrimson(クリムゾン=カイガラムシの出す真紅の色のこと)だったはずなので、やはり血の池を意図したシーンだったと考えます。
血の池を連想させ、地獄のように黒い絵画に辿り着き、その絵画を見たものは後悔に苛まれ、最終的には蜘蛛が這う。この奇妙な事件は、罪と後悔、そして救いまでを表現しているかもしれませんね。
主人公の岸辺露伴と、映画で登場した女性のキュレーターは「救い」のシーンまで描写されていました。